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双子パパの脱サラ日記〜子供との時間を大切にして生きる実証実験〜

テレビ一筋だった39歳。扶養や住宅ローンを抱える中とりあえず脱サラ。このブログでは、赤字生活で始まる無鉄砲な脱サラから事業成功までの過程を包み隠さずリアルタイムでお伝えします。当面の着地点は「好きな時に好きな場所に旅。家族みんなで。時に一人で」。

「素人なのに内装業」は最悪の結果に

折り返しの電話はなかなかこなかった。

 

相当揉めているのだろう。

 

電話は1時間以上経って

ようやくかかってきた。

 

僕に発注したひ孫業者は、核心に迫ることについては

「監督に相当しぼられたらしい」

とだけ言った。

 

今回、受注した「内装業」は、僕は玄孫(やしゃご)請けだった。

 

間にいる孫請けが

現場監督に呼び出され、僕らに関してクレームを受けたらしかった。

 

そして「相当いろいろ言われた」らしかった。

 

 

夕方5時前、孫請けの担当者が僕を訪ねてきた。

 

もちろん初対面だった。

 

僕はすぐに

「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」と

詫びた。

 

明るく言うように努めた。

 

 

簡単に世間話を交わした後、彼は本題に入った。

 

「状況を教えてくれ」。

 

一通り説明が終わると

「張り替えの部屋」について追及を受けた。

 

「『張り替え』って、9部屋割り振られたうちの、1部屋だけなんだよね?

 他の部屋はOKだったんだよね?」

 

彼は状況の深刻さを、全く理解していないようだった。

 

それだけに、非常に答えづらい質問だった。

 

僕は間をおいた後

「えーとですね…」

呟き、また間をおいた。

 

その間、彼はずっと僕を凝視していた。

 

答えないわけにはいかなかった。

 

「まだ他の部屋を張る前に、一部屋だけ終わらせてくれと言われ、

 その一部屋目でNGで出たんです」

 

と言うと、彼は

 

「つまり、一部屋も張り終えてないということ?」

と確認した。

驚きを抑制していたのがわかった。

 

僕は遠くを見たまま、無言で頷いた。

 

そして

「あ〜そういうこと…」

と消え入りそうな声で呟いた。

 

事態の深刻さを悟った彼は

「現場監督のところへいってくる」といって踵を返した。

 

その背中からは、余裕を失った人間特有の「焦燥感」が漂っていた。

 

 

 

僕は作業をしながら、彼が戻ってくるのを待った。

 

しかし、彼が僕に連絡してくることはなかった。

 

 

午後6時過ぎ、僕らは、全ての部屋の研磨と掃除を終えた。

 

相方もすっかり落ち着きを取り戻していた。

 

もう心の中で割り切りができなたらしかった。

 

お金の話もしなくなった。

 

 

相方が最後の部屋を掃除している間

僕は、内装の担当者に挨拶に向かった。

 

内装担当の彼は近くでブラブラしていた。

 

明らかに僕を待っているのがわかった。

 

僕はそれとなく近づき

「終わりました」

と報告した。

 

彼は一応、僕らが作業した箇所を周り、儀礼的にチェックしてみせた。

 

「明日から来なくていい」と言い出すタイミングを見計らっているように見えた。

 

僕は

「作業はきょうまででいいですか?」と

明るく聞いた。

 

彼はホッとしたように

「そうですね」

と答えた。

 

僕は

「力になれず申し訳ございません」

と、詫びた。

 

彼も

「せっかく来ていただいたのにすみません」

と詫び返した。

 

料金は㎡で請求することになっていた。

 

壁紙張りの㎡を聞くと

彼は好意的に教えてくれた。

 

これでひとまず「戦後処理」の1つは終わった。

 

 

彼からはさらに

「ゴミ捨て手伝いますよ。車出します」と

申し出があったが、ゴミは捨てた後だった。

 

彼が僕に興味を抱いているのがわかった。

 

「彼は一体何者だろう?」と。

 

「またどこかで」と言うので

「腕あげて出直してきますよ」と返事した。

 

彼は笑い声をあげた。

 

僕も笑った。

 

 

相方は僕に

「担当者から何か嫌なことを言われなかったか?」と

尋ねた。

 

僕は

「いえ、何も」

と答えると

 

「マジ??」

と不思議そうにした。

 

あとは、孫請と曾孫請けの業者との「戦後処理」が残っていた。

 

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用無しとなったつなぎ

こちらから請求書を出さない限り、間の業者さんは動かないだろう。

 

2〜3日休んでから考えようと思っていたところに、相方からラインが来た。

 

お金の話だった。

 

9日間働いて、2人合わせて1万円いくかどうか。

 

僕は今回の一件を通して

自分の生き様について、

真剣に考えるべきことが山ほどあることに改めて気づいていた。

 

その程度の金額を優先して考える気にはなれなかった。

 

僕は彼の長いラインをろくに読みもせず、

どうともとれるいい加減な返信をするにとどめておいた。