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双子パパの脱サラ日記〜子供との時間を大切にして生きる実証実験〜

テレビ一筋だった39歳。育休取得してパパ業の大切さと”ワンオペ育児”のヤバさに気づく。「このままじゃいかん」と思うものの記者業しながらの副業はこなしきれず、扶養や住宅ローンを抱える中とりあえず脱サラ。まずはセルフリノベで2軒の大家になり収入を少し確保。このブログでは、赤字生活で始まる無鉄砲な脱サラから事業成功までの過程を包み隠さずリアルタイムでお伝えします。YouTubeもぜひご覧くださいませ。当面の着地点は「好きな時に好きな場所に旅。家族みんなで。時に一人で」。

「素人なのに内装業」もしやクビ?

10月8日(火)

僕は、リネン室に壁紙を張っていた。

 

「明日から棚が入る。何としても今日中に終わらせてくれ」という。

 

 

僕は嫌がる相方に無理やり壁紙のカットと、糊付けを手伝わせた。

 

彼は

「㎡で計算できるよう、一緒に作業すべきでない!!」

と主張した。

 

要は、経費や賃金計算を問題にしているようだった。

 

僕は

「それは次からにしましょう」

と一蹴した。

 

それは「職人」として独り立ちできるレベルに達した後の問題だ。

 

 

 

数枚塗り終わると、僕は張り付けにかかった。

 

職業訓練校で張り付けを実習したのが4月末。

 

5ヶ月ぶりだ。

 

僕は他の受講生に比べ、かなり一生懸命やっていたが、

他の受講生よりかなり下手っぴだった。

 

僕は周りの人の3倍の量をこなした。

 

おかげで、修了する頃には、なんとか仕上げられるようになっていた。

 

 

久しぶりの壁紙。

 

僕は慎重に張り付けていった。

 

壁紙張りのポイントは、

 

・予め引いておいた縦の線にきっちり沿わせること。

・張り付けている間にシワができたら、焦らずゆっくりと剥がして、もう一度丁寧に張り付けていくこと。

・端をきちんと、でも優しく押し込んで、壁紙にしっかりと折り目をつけること。

 特に角には神経を使うこと

・カッターをいれるときは、刃を抜かずに一気に切っていくこと。

 

相方は

「1枚貼るのに1時間かかる」

といっていたが、僕は15分ほどで終わった。

 

うん。

 

いい感じじゃないか。

 

 

 

 

これなら、今日中にぐるり1周張れるかもしれない。

 

 

そう思っているところに、内装をまとめるいつもの担当者がやってきた。

 

彼は穏やかな口調で言った。

 

「この部屋はもう結構です。

 1日目と2日目にパテ塗りした、残りの8部屋の研磨をやってくれないか」

という。

 

「研磨」は、パテの凹凸を削る作業だ。

 

彼は

「そちらの部屋を先に終わらせなければならないのだ」と

付け加えたが、

それは、気を遣ってくれての発言だというのはすぐにわかった。

 

これはもう「事実上の解雇通告」と受け取るべきだろう。

 

僕は

「やはり、なるようにしかならないものだな」と思った。

 

そして穏やかに

「わかりました」と答えた。

 

「いろいろご迷惑をおかけしてしまってすみません」と詫びを追加した。

 

彼は穏やかな表情のまま去っていった。

 

 

僕は相方に告げた。

 

相方は

「じゃあ僕は、壁紙の張り直しに戻っていんですね?」と

いう。

 

「いや、それはないんじゃないかな?

 一緒に研磨だと思いますよ」

と言っても、彼は納得しなかった。

 

直接担当者に確認しに行くという。

 

僕は止めなかった。

 

「蛇足の確認や踏み込みすぎる発言が、往々にして自分にマイナスになる」

と何度か伝えていたが、

何が「蛇足」で何が「踏み込みすぎる発言」なのかを

わかるように説明することはできなかった。 

 

一例を挙げよう。

彼の名刺の裏には、ラインのQRコードが記されている。

 

素敵な女性に渡すときは決まって

「これにライン送ってください」という。

 

僕はその言葉を聞くたび、ドキリとした。

 

違和感を抱いてしまう声色なのだった。

 

 

僕らは11時から18時まで、ひたすら研磨作業を続けた。

 

1日目、2日目に作業した場所は、本当に質が低かった。

 

ひどい。

 

 

丁寧にパテを混ぜ合わせ、丁寧に塗れば、

いくら素人でもこんな凹凸だらけにはならない。

 

素人なのに雑。

 

最低の仕事だった。

 

僕は、反省しながら研磨をかけた。

 

 

これらの研磨が終われば

 

「明日から来なくていい」ということになるだろう。

 

それならそれでいい。

 

僕は「ここは自分の居場所じゃない」と痛感していた。

 

会社を辞めて1年。

 

そろそろ自分の方向性を決める時期に来ていた。

 

僕は、そんなことを考えるたび、待ち受け画面を開いた。

 

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待ち受け画面

 

この2人が天真爛漫なうちに、方向性を定めたかった。

 

 

あすこの現場に来ることはもうないだろう。

 

僕らは、夕方5時を過ぎても、ひたすら削り続けたのだった。