きのうはテレビ業で神経が高ぶっていたせいか、なかなかベッドに入る気がしなかった。
気づいたら12時だった。
寝るのが遅かったせいか、朝起きたら10時だった。
昨日から、電話がたくさんきていた。
知らない番号ばかりだった。
撮影中で、どの電話もとれなかった。
いくつか伝言が残されていた。
いずれも不動産屋だった。
この前日、不動産屋の友人が、他の不動産屋に僕の物件資料をばらまいていてくれたのだ。
さっそくのその反応が来たということだ!!
朝起きると、既に着信があった。
きのうと同じ番号だ。
すぐに折り返す。
「内覧したい。今日の午後3時でどうか?」という。
もちろんウェルカムだ。
まずは朝食だ。
数日前に炊いたコメは、すっかり悪くなっていた。見なかったことにしよう。
僕はコンビニで買ってきたパンをかじり、5年前に録画したままだったテレビドラマ「火車」を眺めた。俳優がみんな若かった。
小説は難しすぎたが、ドラマは面白かった。
そのままダラダラと過ごし、昼飯を摂るのも億劫で、何も食べず2時半に物件へと向かう。
不動産屋さんも時間前に来た。
「障害者の学童に使いたいのだ。それでもいいか?」と問われる。
もちろんウェルカムだ。
ただ「職員の駐車場含め10台駐車場が欲しい」という。
10台!?
こりゃまた難題だ。
でも逆に10台準備できれば行けそうな気がした。
向こうさんも本気で探しているようだった。
「事業者に後日内覧してもらう」という。
僕はそれまで近隣の駐車場を探すことにした。
さて、僕は家に帰って、またダラダラすることにした。
今は、ダラダラするのが僕の仕事だ。
きょうは「内覧の案内」という大役をこなしたので、堂々とダラダラしよう。
ビールをあおりながら、横山秀夫原作のドラマを見た。
彼の作品にでてくる、記者と警察のやり取り、ホント経験者だけあって、めちゃくちゃ信憑性がある。
警察感の態度とか、まさにそれ!って感じ。
見終わると6時だった。
机が汚いし食器を洗うのも億劫なので、外食にした。
きのうはかつ屋だった。
きょうは食欲ないし、幸楽苑でいいや。
家に帰ってきて、自宅の乱雑さにうんざりした。
この数日間、順調に部屋を散らかしてきた。
もう生活に支障をきたすレベルだ。
さすがにもう片付けなきゃ。
「片付けよう」と思える自分がいる、ことに少し驚いた。
少しずつ疲れが回復してるのかも。
でも…
何から片付けよう…
検討もつかない。
よし。
まずは目についたものから片付けていこう。
放置された数本のペットボトルを捨ててゆく。
ペットボトルを捨てているうちに、
車の中に大量のペットボトルが放置されていることを思い出す。
昼は「暑いから面倒」という理由でそのままにし、夜は「明日しよう」と常に先延ばしてきた。
「今の俺の調子なら明日捨てられるな」と一瞬思った。
いや、だめだ!!
きょうだ!!
この流れに乗るのだ!!
きょうこそ捨てよう!!
そういえばこんなものも置きっ放しだった。
この数日間、車の中は超高熱になっていたはずだが、この洗浄剤も暑さに耐えていたのだろうか。
捨てちゃおう。
と思ったけど、捨て方がわからない。
以前、義父が持ってきたものだ。
これを読む気力はない…
そうだ!!
車の後ろもひどいことになっていんだ!!
更に、車に積まれた水道管を捨てねば!!
ちょうど明日回収日。
きっちり分別してきょうのうちに捨ててしまおう。
同時並行して掃除しているうちに、ダイニングテーブルも少しずつ片付いてきた。
掃除してて困るのが、どこに置いたら良いかわからない、こういうもの。
スイカでケンカしてたからな。
捨ててしまおう。
ここで強敵を思い出す。
炊飯器の中のコメ!!
とろろご飯のような粘りだ。餅になる直前、みたいな感じ。
一瞬うまそうに見えた。
でも思いとどまった。
捨てねば。
捨てねば!!
面倒くさい。
ああ、面倒臭い!!
億劫な気持ちを奮い立たせて、ビニル袋に移す。
一人暮らしになったのを忘れて、いつも通り5合炊いてしまったのがそもそもの失敗だった。
とりあえず、頑張って洗ってコメも炊いた。
机もきれいになった。
でも…
きょうはここまでにしよう…
でも頑張った。
廃人脱出の予感。
あっ、庭もやばいんだった…
きょうは見なかったことにしよう。
明日きっと…