きのう、居間と隣の部屋のクッションフロアを張り終えた。
そして、きょう、最後にして最大の難関、ダイニングキッチンのクッションフロアにかかる。
きのう、大きな棚を小さくすることに成功したダイニングキッチン。
すぐにクッションフロアを張れるかと思ったが、
相方が
「床にワックスが塗ってある。ワックスの上にボンドを塗っても、すぐに剥がれ落ちる」
と警告した。
「じゃあはがしましょう」
我々は「ガム剥がし」と呼ばれる道具を使って、黙々とワックスを剥がしていった。
途中相方が
「これじゃきりがない」
と、暗に作業を切り上げるよう求めてきたが、
僕はその度に
「だいぶ進んできましたね。あと一息ですね」
と返し、
彼のメッセージに気づかないふりをした。
「これなら1時間ぐらいで終わるんじゃないですか」
と僕が明るく答えると
相方は「まぁ…」
と力なく頷いた。
万一、ボンドの接着が弱くてクッションフロアが剥がれてしまったら、困るのは僕だ。
結局剥がし終わったのは、午後1時だった。
相方は
「2時間かかりましたね」
と、確認するのを忘れなかった。
僕は
「お疲れ様でした!!これで安心してボンドがはれますね!!」
と、笑顔で返事した。
僕たちは好きなものや得意なものが違えば立場も違う。
お互い大人だ。
溜め込まず吐き出す。
それでいいいのだ。
午後、僕はもうフラフラだった。
きのう、大物クッションフロアを片付けた疲れが残っていたせいか?
ボンドの化学物質のせいか?
はたまた、相方に風邪をうつされたせいか?
でも、体調がどうあれ、きょう絶対にダイニングキッチンのクッションフロアを終わらせる!!
絶対に!!
僕は正直に相方に言った。
「僕もう頭働かないです。相方さんは大丈夫ですか?」
こういうとき彼はいつも
「大丈夫ですよ!!」
と笑顔で答える。
よし。
いこう。
ダイニングキッチンのクッションフロアを終わらせるのだ。
ダイニングキッチンは、クッションフロアとしては5部屋目。
慣れてきた。
しかし、1番の難関だった。
凹凸だらけ。
角だらけ。
クッションフロアで難しいのは、角をきれいに切り分けること。
僕らは慎重に慎重を期して、クッションフロアを張っていった。
僕はもう頭がクラクラで、その難関を記録写真に収めることすら忘れていた。
僕らはあれこれ相談しながら、時に、黙々と作業を続けた。
続けた。
続けた。
そして、3時間後…
やった。
角はまだまだプロと呼ぶには程遠いけど、とりあえずはまあまあの出来だ。
やっと終わった、クッションフロア。
大きな山を越えた。
少しずつ、リノベした家っぽくなってきた。
あとは、電気のスイッチプレートを交換したり、ふすまや障子など、小物を片付けるだけだ。
終わりが見えてきた。
あっ、まだだ…
2階和室の6枚畳を、専用塗料で塗るんだった…
めんどくさ…
でも、畳を塗るって新しい。
次につながる。
がんばろ。