プレゼンテーションでは、事業内容を5分〜10分で説明しろという。
当日の朝、スタバに行き、話す内容をバタバタと箇条書きにしていった。
・台湾人をもてなすゲストハウスを開きたい
・山形に来ている台湾人は13万人。前年比でも130%と増えている。
・想定はそのうち2,500人。1年目は2%を呼び込めるかがポイント。
・取材したことがあるが、山形に来るのは、何度も日本に来ている人がほとんど。そんな人をターゲットにしたい。
・台湾人客の55%が個人。外国人全体んでは個人は66%。
・自分も台湾で旅行していろんなゲストハウスに泊まってみた。安価でリラックスした場所がたくさんあった。そんな場所を提供したい。
・人気ブロガーを招致する
・一室を物置き、一室を共同スペース&リネン室、一室を住み込み管理人室。
・テレビ局や製作会社で作る「東北インバウンド協会」でも「ゲストハウス」を待ち望んでいる。有名ブロガーの聞き取りでも「安価で泊まれるゲストハウス必要」とのこと。
・近くには江戸時代からのお店が多い。通訳付きで案内したい。
・自転車を準備する
・来年は40%、3年目は50%を目指す。3.3%呼び込めれば
・番号鍵は3万5千円。月1500円。
・消防と保健所のチェックが必要
⇨自動火災報知設備で50万円
⇨非常警報設備で20万円
⇨消化器具
⇨防火管理者の選任が必要
⇨保健所では平面図。お風呂の平面図。断面図。立面図が必要
・DIYを手伝ってくれる人を雇う
・開業のタイミングはDIYの練習用に古い家を買うため。全て自己資金で賄っている。今一人でリフォーム中。自信がついてきた。
昼食後会場へ。
実際タイムを計りながら喋ったら6分程度。
OK。
いざ。
会場前で待っていると、僕の前の順番の人が出てきた。
40台すぎの女性だった。
「どうでしたか?」
と聞くと
「泣きそう」
と答えた。
事業計画の甘さをけちょんけちょんにされたらしい。
やっぱりそうなのか。
そして僕が部屋に呼ばれた。
正面には4人の専門家が座っていた。
中小企業診断士や税理士の方々らしい。
僕は元気よく、笑顔で
「よろしくお願いします!!」と挨拶する。
元高校球児なのだ。
まずは事業の説明をする。
そして質疑応答が始まった。
僕の事業計画では、稼働率を30%で計算していた。
中小企業診断士が聞く。
???
なんのこっちゃ???
僕は正直に答えた。
「そういう違いがあるんですね。勉強になります!!
私は最高収容人数24人に対しての30%でしか計算していませんでした」
そこで4人が苦笑する。
「審査会だからここでそんなこと言われても困るんだよね」と呟く。
隣の人が
「こりゃ作り直して来年だな」と続けた。
もう一人も
「来年だな」と応じる。
「もう開業届けを出したので、規則上今年しか申し込めません」というと、4人は「えっ??」という表情になった。
そうなると審査会を続けるしかなくなったらしく、質疑応答が続いた。
「リフォーム代が150万しかとっていないが、その理由は?」
「大工の学校に半年間通ったので自分でやるからです」
というとみんな
「そういうことか…」
「私もそこ気になったんだよね」などと呟く。
あとは質疑というよりも、アドバイスだった。
中小企業診断士は、定員稼働率と客室稼働率の違いを教えてくれた。
客層の全体・実態を把握する必要があること。
どんな客なのか、質をきちんと理解すること(ウンウンと頷いてメモしていたが、言っていることのレベルが高くすぎて結局よくわからなかった)。
宿泊予約サイト手数料を「その他」に分類しているが、
どのエージェントの利回りがいいのかきちんと紐づけて理解する必要があるため、
「売り上げ原価」に仕分けるべき。
台湾人客が山形を選択させる理由は何か?
QRコード決済を取り入れるべき。
山形のホテルは今稼働率が高い。その理由を把握すべき。
理想だけでは難しい。
水道管はきちんと調べたほうがいい。スコープを通してみれるので、中をチェックすべき。開業してから調べるとなると、営業をストップしなくてはならなくなる。
いくつかは、開業前に必要な情報を提供してくれたが、あとは結局「走ってみなきゃわからない」ことだらけだった。
結果は今月中に届く。
とりあえず、ビールのも。