10連休ともなると、何もしようがない。
融資を相談しようにも金融機関はもちろん休みだし、
見積もりがほしくても業者は休みだし、
師匠に相談しようにも休みを邪魔したくない。
外出するようなご身分でもないし、
外食もしたいと思わない。
家族4人、ひたすら自宅にいる日々。
…
…
これまでは想像でもできない休みの過ごし方だ。
連休となれば、気分転換は至上命題だった。
少ない休みをやりくりして、意地でも遠出した。
連休がとれないときは、読書のためカフェに行った。
でも、今年はそれはない。
どこにも行かない。
至上命題は、外出せずに有意義に過ごすこと。
「人間って不思議なものだな」と思う。
どこにも行かない、と決めてしまうと「家でできること」を全力でやるようになるらしい。
「家で快適に過ごしたい」と思うせいか、急に家のことをやりだした。
僕は取り憑かれたように、家のことをやりだした。
まず、子どもが汚しに汚した漆喰壁を削った。
壁に穴が開いたところにはパテを塗って、平らに戻した。
漆喰の粉から漆喰を作り、壁を塗り直した。
トイレのペーパーホルダーのネジが外れてしまったところを、修復した。
引っ越してから手付かずだった3個のリモコンホルダーを固定した。
長年の懸案があっという間に片付いていった。
勢い余って、他にやることを探した。
いらないものをメルカリに出品した。
「玄関先のクローゼットの収容量が足りない」というので、ハンガーを掛ける鉄棒を1本増やして、2段にすることになった。
娘2人を助手席の足元に潜らせて、ダイユー8に向かった。
ビスを打ち込むための下地材と、鉄棒を買うためだ。
元々の下地材と同じ厚さ12㎜材を探した。
「厚さ15㎜〜」しか売ってないな〜と思ったら、奥の方に一種類だけ12㎜材があった。
1820㎜×180㎜の杉材5枚セットだけが12㎜だった(1300円弱)。
その材を、予め測っておいた長さ(395㎜)に切ってもらった(10カットまで無料)。
クローゼットの鉄の棒は長さ910㎜(直径24㎜)で販売していた(500円弱)ので、
必要な長さ735㎜にカット(50円)してもらった。
家に戻ってからが格闘だった。
まず、下地材となる杉材にヤスリをかけて、掛けた服が汚れないようにした。
そして、壁に杉材を当て、壁裏に潜む柱めがけて、ビスを打ち込んでいった。
娘2人が「何事か!?」と駆け寄ってきた。
「什么声音!?」
「爸爸你干什么!?」
僕は
「パパお仕事中!!こっちに来るな!!道具に触るな!!」を繰り返しながら、ひたすらビスを打ち込んでいった。
杉材は柔らかいせいか、なかなかビスが一発で決まらない。
それでもなんとか杉材を打ち終えた。
次は、鉄棒を受ける皿の位置決めだ。
受け皿を、どちらも同じ高さ、壁から同じ距離にしなくてはいけない。
部品が小さい分、ビスが斜めると全てずれる。
この小さなビスをまっすぐ打たねば。
なかなか難易度の高い作業だった。
しかもそれが2本ある。
鉄棒の高さも、よりベターな位置をさぐりながら、それぞれ計算した。
他にも、棚板の高さを調整するアジャスターの高さも変える必要があった。
大変だけど、楽しい作業だった。
2時間ほどかけ、ようやく完成した。
これで一気に収納力アップだ。
さて、明日は何しよう。
洗面所のタイル貼りかな。
10連休、最高だ。