きのう先駆者Nと物件を内覧した僕は、帰宅後さっそく不動産屋に連絡を入れた。
「購入申込書を提出したい」
9時半から営業を開始するというので、10時にアポを入れた。
不動産屋は
「条件を詰めましょう」
と言った。
いよいよ金額について話しをするときがきた。
販売価格は、土地で400万円。
売り主は、これを更地にするという。
更地にするにも金がかかる。
解体費用は、見積もりで125万円。
「解体せずにいい、このまま買う」というなら、解体費用を差し引いて
400-125=275
400万円の土地も建物そのままなら、275万円。ということになる。
275万円が交渉のスタートラインだ。
所有していれば固定資産税がかかるわけだから、早く売りたいはず。
250万円ならOKだろう。
そこからいくら落とせるのか?
先駆者Nは「落とすための理由が必要」という。
「ここを直すのに、これぐらいかかるから」というような。
そこで僕は「駐車場を増やすのに30万円かかる」という理由にした。
250-30=220
そこで指し値を「220万円」にすることにした。
売り主は、建物そのままなら「300万円」と言っているという。
300万円に対し、220万円。
それなりの開きはある。
失礼かも知れない。
しかし、不動産屋は
「いいですよ。これで相談してみましょう」と軽く応じた。
ただ
「それなら『荷物は買う側で処理する』という条件をつけたほうがいいかも知れませんね」とアドバイスをくれた。
あとは「売り主どう言うか」ということらしい。
さらに「息子さんがどう言うかですね」と言った。
初めて息子が出てきた。
むむむ。
息子か。
なんか手強そうだな…
ま、待つしかない。
ただ僕は、不動産屋の〝ヒトゴト感〟が気になった。
不思議になって尋ねた。
「高く売れたほうが、手数料分、不動産屋さんにとってノルマ的にはいんですよね?」
彼は一瞬間をおいて、少し苦笑いして答えた。
「実は、うちのノルマは件数なんです。金額は関係ないんです」
と、正直に答えてくれた。
こうした、仲介する人間の立ち位置を把握することがいかに大事か。
こうして教えてくれる人と一緒に仕事をすることがいかに大事か。
彼は
「早ければ明日にも連絡できると思います」
と爽やかに言った。
それから具体的な日程を教えてくれた。
・融資を受けるなら、契約は5月末頃になるだろう。
・引き渡しは6月中旬になるだろう。
・10月の異動で引っ越し需要があるので、そこに間に合うようリノベーションしてくれ
とのことだった。
彼は心配そうに
「間に合いますか?」
と尋ねた。
僕は
「間に合うような工事しかしません」
と笑顔で答えると
彼は
「逆算方式ですか」
と笑った。
僕も笑った。
しかし、リノベーション実行できるのは6月中旬以降か…
まだまだじゃん…
俺それまで、何やってりゃいんだ…
来週には無職なんだぞ…
子供いるんだぞ。住宅ローアあるんだぞ。健康保険差し引かれんだぞ。
ま、それはまた今度考えることにしよう。
とりあえず、融資を受けるためのプレゼン資料を作ろう!!